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3.12017
新旧の洗濯収縮率テストについて
TIPICO WEB SITEをご覧いただきありがとうございます。
平成28年12月1日より「洗濯絵表示」が変更になりました。
一時期テレビでもよく特集されていたので皆様ご存知だと思います。
しかしそれに伴い生地の洗濯収縮率の試験方法が変更になっているのは
ご存知でしたか?
今回は1番ベーシックな試験方法である「家庭用洗濯」基準での
新旧試験方法を比べてみたいと思います。
旧試験方法
JIS L1096 G法
生地を所定の大きさに裁断し、たて方向及びよこ方向に3対以上の印を等間隔につける。
家庭用電気洗濯機を用いて試験を実施、試験前後の測定区間の長さを測定して寸法変化率を計算する。
条件は
・洗濯40℃で5分、すすぎは30℃以下で2分を2回。その後吊り干しか平干し乾燥
・浴比は試験布の重さ1に対して水の重さは30
この条件下で -3.0%~+1.0% までが従来の縮率管理の目安でした。
新試験方法
JIS L1930 C4M法
検査方法は同じですが、検査の条件が変わります。
・洗濯40℃で6分、すすぎは2分を2回。その後吊り干しか平干し乾燥
・浴比は試験布の重さ1に対して水の重さは20
つまり新試験では洗濯時間が1分長くなり、浴比が小さくなったため
従来に比べると洗濯条件がきつくなったという事です。
しかし検査協会に問い合わせてみると、業務していく中での実感としては
ほとんど前と出て来る数字は変わらない様です。
よって管理の目安となる数字も -3.0%~+1.0% のままで運用中
今回は一番使用頻度が高いであろうJIS L1930 C4M法 について細かく見てきましたが
上記の様に洗濯絵表示が多様化した分、洗濯試験の方法も細分化しております。
消費者庁のHPリンクを貼っておきますので
ご興味がある方は覗いてみて下さいね。
自分たちも生地を販売する際にかなり細かくデータ管理をしていますが
それでもやってやり過ぎる事はありません。
もちろん風合い重視でデータ基準を満たしていない生地はありますが
少なくとも自分達ではそれを認識し、パターンやスワッチでお客様に事前に
告知してから販売する様に努めております。
「データの管理は面倒だな」というお客様もいるかもしれませんが
攻めの姿勢で問題を未然に防いでいきましょう。
灰掛