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9.222017
WASH!WASH!WASH!
いつもTIPICO WEB SITEをご覧いただきましてありがとうございます。
先日、弊社で生地の洗い加工をお願いしている工場に出張して来ました。
実際に作業している現場の様子を皆さんにご紹介させて頂きます。
工場はデニムの一大生産地、岡山の児島地区にあります。
話を聞くと、現在でも児島だけで10件以上の「洗い」専門の会社があり
それぞれが特色を活かしてモノづくりしているとのこと。
弊社ではお客様の要望があった際にこちらの工場で「生地洗い」しています。
例えば、今ある生地では少し風合いが硬いので生地で柔らかくして欲しいとか
もう少しパリッとした風合いに調整して欲しいなど要望は様々です。
原料や組織・密度などによって洗いの効果が感じにくい事や、強度が弱ってしまうなど
実際にやってみないと分からない部分は多くあります。
しかし洗いの効果で生地が期待以上の変化を見せてより良い表情になったり、
短納期・小LOTでも加工出来るのは生地洗いのメリットです。
これからご紹介していく写真を見て頂ければ分かりますが、「洗い」はほとんど職人の手仕事です。
もちろん機械は使いますが、どの薬剤・道具をどのくらいの量・時間するかは職人の長年の経験でしか
予測出来ないものであり、現場では加工の内容を書いたメモがびっしり貼られていました。
前置きが長くなりましたが実際の「洗い」の様子をご覧下さい。
まず生地が届きます。
反物のままでは洗えませんので、生地を開反して
この様な洗い機に入れていきます。
バイオ酵素で柔らかくしたり、綿の油分を飛ばしてドライタッチにしたり様々な洗いがあります
が、この洗い工程で客先の要望に沿った上がりになる様に調整します。
洗いの時間や一緒に入れる薬品によって全然違う顔に
その後、業務用の巨大な乾燥機に入れて
乾燥させていきます
完全に乾いたら拡布して
最後に巻取り作業して完了です。
企画されている商品が製品洗い出来ない仕様であったり、製品洗いのダメージ・パッカリング等は
いらないが生地でこなれた風合いを出したいというお客様は「生地洗い」が適しています。
文中でもご紹介した様に効果が出にくい生地と加工の組み合わせや、生地洗いに適さない素材
などもありますが、洗いでの変化を試してみたいと興味を持たれた方は営業担当までお問い合わせ
下さい。
また「製品洗い」の現場も見せて頂いたので、最後に簡単にご紹介します。
様々なデニムの加工見本(現場には名だたるブランドの製品が・・・)
洗いを待つ製品達
職人さんが状態を見ながら進めていきます。
以上、現場からでした!
Y.HAIKAKE